
仲間と恩師と共に獲った金メダル
悔しさをバネにスキルアップ

有限会社瀧澤興業
工事部 主任
- 第一種電気工事士(2016年度)
- 第二種電気工事士(2013年度)
※内容は2022年12月時点のものです
瀧澤興業は、老人ホーム等の福祉施設やマンション等の建物を中心に、屋内外の電気設備工事業を営んでいます。私は入社後約8年現場作業員をし、出産復帰後は現場管理に携わっています。現場管理の仕事は、お客様や職人さんとの打ち合わせ、図面作成、見積もりの作成などの調整業務が中心です。
第二種電気工事士(電工二種)は、入社2、3年目に電気工事業で必要となるため取得しました。その後実務経験を積み、第一種電気工事士(電工一種)の試験に合格し電工一種を取得しました。
元々勉強が得意な方ではなかったので、学科は特に勉強をしました。10年分の過去問題を計算問題中心に解き、法規も同様に繰り返しの学習で理解を深めました。また現場においても、図面を見て「このマークは何だろう?」と分からないことは積極的に調べて覚えるようにして、結果的に電工一種、二種ともに1回で試験に合格できました。
逆に資格の勉強だけでは分からないこともありました。例えば電工一種を持っていないと扱えない高圧設備は、参考書で見る写真と実際の設備では大きく見 た目が異なり、実際の現場で作業することでとても勉強になりました。
両親が電気工事業を営んでおり、電気工事士以外の職業は考えませんでした。将来電気工事士になることを前提に、工業高校に入学しました。
私が入社したころは、この業界にまだ女性が少なく水回りの問題などで苦労することがありました。また20代前半の頃は若かったこともあり、自分が現場の職長にも関わらず協力会社の方が自分の部下の男性に相談を持ちかけるなど、悔しい思いもしました。それをバネに「早く仕事を覚えよう」と奮起し、よりスキルアップに取り組むようになりました。
職場には育児休暇制度があり、私自身も制度を利用し、職場復帰を果たしました。現在は工事現場に女性も増えてきて、お客様や協力会社の方にもジェンダーフリーの意識も浸透してきています。『女性だから』と関係なく、一社員としてチャレンジ精神を持って日々挑戦することを心がけています。
きっかけは2年前に新潟県電気工事組合からの案内を見たことです。社内で相談し出願を決意しましたが、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で大会が延期になるなど、都合2年間待って大会に臨みました。
課題発表後には新潟県電気工事組合の斎藤賢支部長(共栄電気社長)に、課題の図面作成や大会までのスケジュール、より良い作品を完成させるための極意などをご教授頂きました。
ですが最初の頃は作品を完成させるのに半日ほどかかるなど苦労しました。その中で斎藤支部長には「ただ練習するだけでは意味がない、1回の練習でどれだけ修正し向上できるかに意味がある」など心に響く言葉を頂きました。また、一般の部で同時に出場した上司の小林隼人選手と二人三脚で情報を共有し、ともに練習を積んでいきました。練習は週2回から直前は週3,4回ほど、平日の午後や休日にも行い、最後は斎藤支部長の「卒業試験」を経て本番に臨みました。
本番ではやはり若干の緊張があり、普段は規定時間の10分前に完成していたものが規定時間ギリギリまでかかってしまいました。しかし練習の成果で落ち着いて作業でき、力を発揮することが出来たと思います。
金賞を受賞し、これまでサポート頂いた方々から電話やメッセージなどでお祝いの言葉を頂き、改めて感謝の念が深まりました。
新たな資格を多く取得し、仕事の幅を更に広げていきたいです。その一歩として第三種電気主任技術者(電験三種)の取得を目指しています。
私は電気工事士になるために工業高校に進学しましたが、高校では電気の授業が苦手でした。しかし入社後は上司や切磋琢磨する仲間にも恵まれ、資格を取得できました。
電気工事はとてもやりがいのある仕事です。皆さんにも電気工事の良さを知ってほしいので、是非この業界でお待ちしています。