岩橋 峻 さん
令和3年度

仮設電気設備工事で安定した電気を供給し
建設現場をサポート

岩橋 峻 さん
岩橋 峻 さん

四国電設工業株式会社

工事部 施工課

保有資格
  • 第二種電気工事士(2005年度)

※内容は2021年11月時点のものです

現在のお仕事について教えてください。

マンションを主とした建設現場における仮設電気設備工事で、現場事務所や水中ポンプ、電動工具に必要なコンセント、照明の設置を行っています。マンション建設が終わると居住者が使用するための電気を通す本設電気設備工事を行いますが、これに対して仮設電気設備工事はマンション建設期間中に職人さんが建設作業に使用する電気を供給するための工事です。仮設電気設備工事においては建設の過程で私たちは取引先である現場監督や大工さん等職人さんの要望を聞きながら、電力会社から供給される電気を作業場所に送るために配線や照明、機材配置を計画し、設置しています。 

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仮設電気設備工事で気を付けている点は?

仮設電気設備は職人さんが建設現場で作業するための照明や電動工具を動かすために必要です。電気が途中で止まると建設現場の作業が止まり、工期が遅れ大きな損失となります。職人さんの作業の進行を妨げないために建設の進捗に合わせて限られた時間内に仮設電源や照明等を適切に配置しています。それらを設置するごとに私たち電気工事士が電気を流し、照明を付けたり、コンセントが使えるようにしています。私たちの作業は3名くらいで行いますが検電しながら離れた場所にいる作業者と携帯電話で連絡を取り合って確認し、不具合や事故の発生を防止しています。また、仮設電気設備はマンションが完成すると本設の電気設備設置に合わせ一気に撤去します。この時に廃材や解体作業工数が少なくなるように考えて事前に計画を立て配線や機材設置を行っています。

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電気工事士の資格を取得したきっかけは?

父親が建設関係の仕事をしており、自分も手に職をと考えた時に電気が面白そうだと感じ工業高校電気科に進学しました。3年生の時に先生から将来のためにと勧められ同級生達と電気工事士資格取得の勉強をすることになったのがきっかけです。本だけではわからなかった実技についても補修で先生が親身に教えてくれました。仲間たちと一緒に勉強し、卒業前に資格を取得することができました。卒業後には機械メーカーに就職し、電気工事士とは直接関係ない業務に従事しましたが、結婚を機に電気工事士の資格が活かせる仕事がしたいと思い今の会社に転職しました。

電気工事士の仕事を始めてどのように感じましたか?

入社当初はなかなか図面だけで建物の違いや距離、高さ等現場のイメージがつかめず苦労しました。経験豊富な先輩に教えてもらいながら建設作業の利便性と解体時の効率の両立について現場で学んでいきました。図面の引き方や電気を引き込む線のサイズの選定などは試験で勉強したことが役に立ちました。入社して半年経った頃に初めて自分の判断で通電し職人さんの休憩所の照明が灯った時は本当に嬉しかったです。 

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仕事のやりがいはどのようなところに感じますか。

建設現場で電気を供給することで職人さんから感謝される機会が多く、「ありがとう」と言っていただける時がやりがいを感じる瞬間です。また、二年くらいの建設工事を経てマンションが完成すると仮設電気設備を1日で撤去します。計画通りに撤去できると感慨深いものがあります。撤去後は連結式の仮設コンセントボックスや分電盤、キュービクル、ケーブル類は会社に持ち帰り、洗浄およびメンテナンスを行います。これらを再利用することで建設現場での経費管理が容易になり顧客満足にもつながっています。

これから資格取得を目指す人に伝えたいことは? 

高校生の時に先生や同級生達と電気工事士取得に向けて一緒に勉強したことで今の私があると思います。今はインターネットの動画等でも勉強できるので、大変便利な時代です。独学で勉強して知識を身に着けていくのと合わせて経験者からアドバイスを受けることができたらより良いと思います。今の職場でも積極的に先輩に教えてもらいながら経験を積んでいます。資格の勉強や取得を通じた人との出会いが財産となっています。

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今後の目標を教えてください。 

実務経験を三年以上積んだので次は第一種電気工事士取得に向けて勉強中です。仕事終わりの夜間や休日などに時間を作って勉強をしています。仮設電気設備についてもだいぶ図面から現場のイメージがつかめるようになってきましたが、まだまだ先輩から教わることも多いです。お世話になった先輩たちに恩返しをするという意味においても、建設現場で職人さんたちに喜んでいただける利便性と撤去の際の効率をさらに追求して仮設電気設備工事のプロとして現場の配線や設備設置計画を仕切れるようになりたいです。

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