

株式会社中電工 広島統括支社
設備工事部 屋内電気工事第二課 屋内電気工事第四係
※内容は2020年11月時点のものです
私の父も、祖父も、仕事は電気工事関係です。と言っても、実家が電気工事店というわけではなく、会社員ですので、仕事の様子や工具などを小さい頃から身近に見て育ったわけではありません。実際にどういう仕事をしているのかについては、ほとんど何も知りませんでした。でも、馴染みのある職業ではあったので、中学3年の進路選択の時に、工業高校の電気科に進学することを決めました。それまで、親から特に電気技術者の仕事を勧められたことはありませんでしたが、進路を決めた時には喜んでくれました。
親戚にも電気工事関係の方が多く、親戚が集まった時には「仕事はどう?」と、よく聞かれます。専門的な所まで突っ込んで聞かれ、今の私の知識では難しくて答えられないこともあります(笑)。
先生の勧めで、高校2年生の時に電気科のクラス全員が受験しました。1年の時から電気の勉強はしていましたが、2年生になって、受験まであと2カ月ほどに迫ると、授業も試験勉強中心になりました。放課後も学校に残り、毎日18時頃まで机に向かっていました。何度も繰り返し過去問題を解いて、間違えたところや分からないところは先生に教えてもらい、克服していきました。計算が苦手だったので、特に計算問題には苦労しました。試験には一回で合格することができましたが、所属していた自転車競技部の練習が忙しくて手続きがなかなかできず、免状を取得したのは3年生の時(2019年度)になります。
この時の試験勉強を通じて、どの工具を何に使うかがしっかり頭に入っていたので、その点は就職してからも役に立っていると思います。
高校3年の夏休みに中電工が開いた女子学生向けの「お仕事体験」がきっかけになりました。当社の仕事内容について知り、男女関係なく仕事ができる職場だと思いましたし、お話を伺った女性社員の方の前向きな雰囲気にも魅力を感じました。高校時代に頑張って取得した第二種電気工事士の資格を生かせる仕事に就きたい、という気持ちもありました。
当社では配電線要員、送電線要員、営業要員などの要員ごとに期間を定めて新入社員教育を行っています。私は屋内電気工事の設計・施工を手掛ける屋内電気要員で、研修期間は4月から7月末までの約4カ月間でした。その間は会社の研修所に入所し、同期入社の屋内電気要員と合宿生活を送りながら、社会人として、また当社社員として必要な基礎を学びました。
屋内電気要員の同期は63人で、女性は私を含めて4人います。同期の中には大卒など年上の人もいますので、入社する前は仲良くなれるか少し不安もありましたが、合宿生活を送るうちに距離が縮まり、今では良き相談相手として、そして休日には良き遊び相手として、大切な存在になっています。
研修中は仕事で必要になる知識や技術・技能だけでなく、基本的な生活習慣や社会的マナーについても教わりました。私の場合は、出身校があいさつなど礼儀に厳しい校風でしたし、部活動もやっていましたので、研修中もそういう面での大変さはあまり感じませんでした。また、もともと体を動かすのが好きなタイプなので、電気配線工事の施工実習などは楽しかったです。
一方、パソコンは高校時代に始めたばかりでしたので、他の同期に比べて経験が浅く、操作が遅くて、パソコンを使った実習ではみんなの足を引っ張っている気がして辛かったですが、指導員の方に教えてもらい、同期のみんなにも助けてもらい乗り切ることが出来ました。
8月1日付で広島統括支社設備工事部の屋内電気工事第二課に配属になりました。仕事内容はCAD(コンピューターによる設計)による施工図の作成です。先輩方に教わりながら、新築のビルなどの電気配線図を書いていました。その後、10月からは、所属部署はそのままですが、情報通信工事課の応援に入っています。情報通信工事課は今、国が進める「GIGAスクール構想」を踏まえ、教育現場におけるICT環境整備についてご提案しています。私はお客様へのご提案用の資料作成を手伝っています。最初のうちは何も分からない状態でしたが、分からないことはすぐに先輩に聞くようにして、少しずつ一人でできるようになってきたところです。職場は良い方ばかりで、親切にしてもらっているので、少しでも早く先輩方の役に立てるように頑張りたいと思っています。
まだまだ教えてもらってばかりの立場ですが、将来は後輩に仕事を教えられるように経験を積んでいきたいです。また、今は図面を作成するのが仕事ですが、現場代理人として現場の施工管理・安全管理の仕事にも挑戦してみたいと思っています。
私の場合、工業高校に入学して電気の勉強を始める前までは、正直言って、それほどこの分野に関心があったわけではありません。でも、勉強していくにつれて、少しずつ面白さが分かってきました。興味を持って、まずはやってみることだと思います。持っておいて損はない資格ですので、ぜひ頑張って勉強に取り組んでください。