活躍する電気技術者達

綿密な打ち合わせで
効率の良い工事を心がける

活躍する電気技術者達
  • 安田理恵さん
    山口電設株式会社
    内線部
  • <保有資格>
  • 第2種電気工事士(2003年度)

―電気工事の世界に飛び込んだ理由は?

もともとテレビ等のAV機器の配線に少し興味があり、体を動かすことも好きだったので電気工事の仕事を選びました。1994年にこの会社に入社し、最初は住宅内での配線工事をイメージしていました。当初は先輩電気工事士の補佐業務ばかりでイメージとは全く異なっており、現場に入ってみると電線を埋設する為の掘削作業や左官作業等、様々な技術が必要だと実感しました。一般住宅、旅館、工場を対象に仕事をしてきたわけですが、やりがいを持てない時期もありました。ちょうどその頃に子供が生まれ、それをきっかけに資格を取得して仕事を続けようと決意しました。資格取得は大きな自信になり、また社内外の人からも技術者として認められるようになりました。

――育児と仕事・試験勉強の両立は?

母親に育児を手伝ってもらいながら1995年に資格試験に初挑戦しました。試験勉強は仕事や育児が終わってからで、夜遅くまで過去問題を中心に取り組み、わからない時は、外部研修で講師を務めたことのある弊社社長に聞くようにしましたが、残念ながらこの時は不合格でした。現場で作業していることから工具や配線の問題は苦労せずに解けましたが、電気容量の算出など計算問題で苦戦しました。そして、育児が落ち着いてきた2003年に再挑戦し合格、第2種電気工事士の資格を取得しました。今は娘も大きくなり、私の仕事についても理解してくれています。

活躍する電気技術者達

――現在の仕事内容は?

現在は大手住宅メーカーのグループ会社でリフォームを専門に手掛ける会社を担当しています。配管や配線工事、機器や器具の取り付けから電気設備の提案やメンテナンス、そして落雷や漏電時の復旧工事等も行っています。また官公庁の工事等、同僚の現場応援に行くこともあります。
一般住宅のリフォーム工事は、お客様が普段の生活をされている中で、都合の良い空き時間を見計らい行うことになります。旅館であれば、チェックアウトとチェックインの間に行います。どちらも作業時間が限られているので、現場監督やお客様と念入りに打合せを行い、効率よく工事を進めることを重要視しています。また電気関係の施工図面だけではなく、他業者の施工図面も繰り返し見るようにして安全でミスのない工事を心がけています。最近では太陽光パネルや電気自動車用コンセントの設置などの工事も増えており、仕事内容も毎日異なりますが、全てやり切った時は充実感や達成感があります。

活躍する電気技術者達

―― 一般住宅の仕事が多いとのことですが、お客様に対して心がけていることは?

電気業界は技術の進歩が早く、太陽光発電、蓄電池、電気自動車のこと等についてお客様から様々な質問を受けます。最近特に多いのはLEDに関するもので、明るさや寿命についての質問が寄せられます。日頃からインターネットで情報を収集し、質問されたことについては、しっかり回答できるよう心がけています。
また完成した住宅をお客様に引き渡す際、電気工事の内容や取り付けた電気器具について説明する必要があります。電気に詳しいお客様ばかりではないので、その時には言葉を選んでわかりやすく説明するようにしています。中には納得するまで様々なご質問をいただくこともありますが、繰り返し丁寧に説明することを心がけています。

活躍する電気技術者達

――今後の目標は?

現在、エアコンの取り付けは専門業者にお願いしていますが、お客様から「電気工事と一緒にエアコンも取り付けてほしい」という要望が多くあります。今後は講習会などを受講し新たな技術を身につけてお客様からの要望に応えていきたいと思います。
また私が所属する内線部には技術者が4人おり、上司、私、20代、30代の技術者で構成されています。社長からは良好なチームワークづくりも期待されているので、現場での動き方の確認や、太陽光発電等の新しい技術情報等、今まで以上にお互いに情報交換する時間を設け、コミュニケーションの向上を図っていくことが目標です。

活躍する電気技術者達